前浜掩体群
過日、ずっと訪れたかった場所へ。高知龍馬空港の近くにある「前浜掩体(えんたい)群」です。
掩体壕(ごう)とは、戦時中に軍用機を格納し、上空からの攻撃を防ぐために造られたシェルターのことです。日本各地に残る戦争遺跡のひとつとして、今も静かにその姿をとどめています。
高知県南国市には、かつて40基余りの掩体壕が築かれたそうですが、現在残っているのは7基のみだそうです。南国市の史跡にも指定されています。
田園地帯に点在する掩体壕は、のどかな風景と奇妙なコントラストを生み出していました。戦争の記憶と現代の風景が交差する、不思議な感覚を覚えました。

車は、前浜公民館(前浜防災コミュニティーセンター)に駐車しました。ここは南海トラフ巨大地震を想定した津波避難タワーも兼ねており、周辺にも同様の施設が点在しています。今回は7基のうち、2号・4号・5号掩体を巡ることにしました。

【2号掩体】

まずは、公民館のすぐ隣にある2号掩体を訪れました。周囲を草木に覆われた姿は「天空の城ラピュタ」に登場するロボット兵のようです。静かに横たわっているだけなのに、時代の記憶が染みついているようでした。
【5号掩体】

住宅街の一角に、突然その姿を現す5号掩体。周辺は公園として整備されており、ベンチも設置されていました。
※ コンクリートが崩れる恐れがあるため、内部には立ち入り禁止です。
【4号掩体】

7基の中でも最大と思われる4号掩体。後部に回ると、他の掩体とは異なる形状が目に入りました。大型航空機に対応するため、開口部は幅広く設計されているようです。崩れたコンクリートから基礎が剥き出しになっている部分もあり、戦後の歳月を感じさせました。



周辺には、朽ち果てた金属片が転がっていました。農機具のものか、あるいは航空機の部品なのかは判別できませんでした。

掩体壕はただそこにあるだけですが、無言の存在が戦争の現実を語りかけています。実物を目にすれば、写真では伝わらない背景を感じられると思います。足を運べてよかったです。
友人ご夫妻に感謝。