沢田マンション
過日、高知県高知市にある「沢田マンション」へ行ってきました。
こちらは全国でも珍しいセルフビルドの集合住宅で、通称「沢マン」。独学で建築を学んだ夫妻が1971年に着工し、1985年に完成させたそうです。増築を繰り返しているため、外観はまるで要塞のよう。メディアでは「日本の(土佐の)九龍城」「軍艦島」などと形容されることもあるようです。

手作りならではの自由な発想が詰まった構造は、通常では考えられないようなユニークなスペースを生み出していました。
なんと、3階までスロープを使って車で乗り入れが可能です(軽自動車限定の可能性が高い)。また、建物内には共用のコインランドリーや池などが設けられ、池は山の湧水のような水源から常に水を注ぎ、オーバーフローさせることで水質を保っているようでした。

「九龍城」と呼ばれる理由のひとつは、建物の至る所に取り付けられたアンテナ群かもしれません。たしかに「異世界感」を醸し出していました。
屋上に上がると、高知市街地を見渡せます。周囲には病院やスーパー、ドラッグストアなどが揃い、生活の利便性も高そうです。屋上には菜園があり、屋上緑化の先駆けとも言える光景が広がっていました。工事用に使われたクレーンもそのまま残され、沢マンの象徴的な存在になっています。

屋上から5階の庭園スペースに下りてみました。こちらには大家さんの住宅と、ペットを飼育しているスペースがあります。にわとりやうさぎなどの動物たち、アイドル的存在の豚「プー太ちゃん」が暮らしています。こんな場所があれば、憧れのリクガメを飼う夢も叶いそうだと妄想がふくらみました。


沢田マンションの一般見学は、予約不要で10時〜17時の間に可能となっています(最新情報は公式情報で要確認)。1〜4階には入居者がいるため、部屋を覗いたり撮影したりすることは禁止されていますが、5階と屋上は撮影OKとなっています。
独自の進化を遂げた「沢マン」は、建築物を超えた“生きたアート”のような存在でした。
